「濃縮還元」ってな～に？

みなさんはオレンジジュースなどのパッケージに書かれている「濃縮還元」の意味を知っていますか？　今回は、「濃縮還元」の説明とメリットとデメリットについてです。

「濃縮還元」とは？？

濃縮還元とは簡単に言うと、１度絞りっとった果汁の水分を何らかの方法で飛ばし、水分を加え元の状態に戻すことです。

濃縮：煮詰めるなどして、液の濃度を高めること。

還元：物事を元の性質、状態、形などに戻すこと。

それぞれの言葉の意味からも分かるように、飛ばした水分を元に戻す製法になります。

「濃縮還元」のメリット

１：保管しやすい

濃縮還元では果汁を約５倍まで濃縮しペースト状にするので、普通のジュースと比べて体積が小さくなります。なので、保管しやすいことがメリットに挙げられます。

２：輸送コストが低い

例えば、海外からオレンジ果汁を運ぶとします。普通のジュースを１回で１００トン運べるとするならば、濃縮還元なら５００トンも運べます。　１度で５倍の量運べるということは、費用も５分の１に抑えることができるということです。

３：普通のジュースに比べ、値段が安い

コンビニ、スーパーに並べてあるジュースは、ほとんどが濃縮還元製法でつくられています。　濃縮還元のジュースには多くの場合、海外の安い原料が使われており、加えて輸送コストも低いため皆さんのもとへ安く提供できるというわけです。

 

「濃縮還元」のデメリット

1：本来の香りが失われる

絞った果汁の水分を飛ばし約５倍に薄める過程で、原料本来香りが失われてしまいます。香りだけでなく、風味も失われる場合もあります。　そのため、砂糖などの甘味が加えられていることもあり、５％以下の加糖なら認められています。

 

2：栄養価が下がる場合がある

水分を蒸発させて濃縮させる場合、ビタミン、酸素、食物繊維などの栄養素が失われることが多いです。しかし、製法にもよります。　濃縮還元も普通のジュースも加熱殺菌されるため、ビタミンCなどの熱に弱い栄養素はどちらもほとんど変わりません。

濃縮還元とはどういうものかわかりましたか？

普段何気なく飲んでいるジュースですが、すごい製法で作られていたんですね！